渇きの海

2002年9月11日
私の花には
お日様の光がわかるから

私の風には
森の上を波打ちながら走らせるから
私の雨には

その花が咲いて新芽が輝くから
もし、そうなれたら

岩を丸く洗い清めながら行こう
海へ出よう 満ちる海も水の無い海も
ここにある

この身体で
始まるものと終わるものを
ここで静かに壊していこう

行方不明

2002年9月10日
雨模様の夜空
淡く薄紅を刷いて
地上の光を反射して鈍く
微粒子の漂う大気の向うで
月の輪郭が刳り抜かれてる

彼方から彼方まで満ちている風

打ち寄せてくる中を、真っ直ぐに歩く
常夜灯は、白い点線で電力の流れを示して
佇んでいる
置き去りにしてきた感情にも似て

闇を持たない雨の夜空を通り過ぎて行く
辿り着けない事は解かっている

月の曇った眼差しは気に留めない
その下の光に名が無くとも
そして
その下の命に振り仰ぐ痛みが無くとも

春の痕

2002年9月9日
書類の文字にまばたいて
握り締めていたボールペンを置く動作
繰り返し
下界から吹き上げられていく
桜の花びらたちの白いドットを見送っている

どぅん…とビルの窓ガラスが鳴いた

点の水平線を覗かせる
向うの海では、きっと
透明な稚魚たちが光ってる
斜めの断線が揺れながら

いま横切った直滑降のクロアゲハは
向うの夕陽を見に行くのだ

今日、一番初めの春が終わる

●雑記●

2002年9月8日
とりあえず、過去詩を引っ張ってこないとね。
…しかし、記憶に残っていても、内容を覚えていない詩があるのが(^-^;
まあ、自分の歌なんて流れて行ってナンボとか思っていたから、残っていなくても当然か(爆)。

うああ、秋に冬の詩がっっ。<落ち着け

祈る言葉

2002年9月7日
私を、この恐怖で立ちあがらせてください

    この苦しみで走らせてください

    嫌悪で追い立て、孤独で導いてください

    すべての傷を、痛みを負いますから

    どうか目を閉じる事なく

    最後まで走り通させてください。

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